SDGs 取り組んでいます!

チョコレートの「ロッテ」がパジャマを作った!?@LOTTE DO Cacao STORE(前)

こんにちは。今日はお菓子の会社でおなじみのロッテのSDGsの取り組みについて教えてもらうため、渋谷にある「LOTTE DO Cacao STORE」を訪ねました。

このお店はロッテのSDGs活動についてとっても深い関わりがあり、後編で店舗の紹介をしたいと思います。

LOTTE DO Cacao STORE

フェアカカオプロジェクト

前編はロッテという会社がどのような取り組みをしているか、その活動内容と新発売のSDGs商品を紹介します。

教えてくれたのは、ロッテの成田さんです。

ロッテはサステナビリティに関する様々な課題に取り組んでいて、なかでもロッテ独自で推進している活動が「フェアカカオプロジェクト」です。

どのような取り組みか聞きました。

「チョコレートの原料となるカカオの生産地の支援をする取り組みです。具体的には現地の農家さんの作業工程のフォローや貧困の解決など、様々な課題を支援させてもらいながらカカオ豆を購入させていただいています」

チョコレートの原料となるカカオ豆は、赤道近くの高温多湿な地域で栽培されています。西アフリカ周辺がその環境に適していて、世界のカカオ生産の約7割を占めているそうです。

ロッテが購入しているカカオ豆もメインは西アフリカ地域のガーナ共和国です。

ガーナは西アフリカに位置します

チョコレートが主力製品であるロッテにとって、カカオ豆の持続可能な調達は重要な課題です。生産地の課題に向き合って持続可能なカカオ産業実現に向けた活動をフェアカカオプロジェクトと言います。

つまりカカオ豆を買うだけでなく、生産する現地の人たちも支援して、豊かな暮らしを実現し安定した生産を続けてもらおうという活動なのです。

「それと現地では児童労働というのも非常に大きい課題になっております。児童労働撤廃に向けて現地のパートナーと協力して児童労働のモニタリングを実施しています」(成田さん)

 

児童労働って何?

ガーナをはじめとする西アフリカのカカオ農家は家族でやっている、小規模な生産が一般的です。カカオ豆の生産は収穫から発酵、乾燥など工程がたくさんあり、それだけ労働力が必要となります。家族単位の農家では大人の労働力を雇うことができないため、子どもが重要な労働力として働いています。

危険な労働作業も多く、これが健全な成長の妨げになると心配されています。また家族の子どもが学校に通わずに働くケース、さらには子どもだけが家族と引き離されて労働者として連れてこられるケースもあるようです。子どもたちへの支援は、将来のカカオ豆の持続可能な調達につながります。ロッテはこうした問題にも向き合いながら生産地の支援をしているのです。

「2025年度までに主な調達先であるガーナから調達するカカオ豆のうちフェアカカオの割合を100%にすること、2028年度までにすべての調達先から調達するカカオ豆のうちフェアカカオの割合を100%にすることを目標に掲げています」(成田さん)。

取材会場のLOTTE DO Cacao STORE内観

LOTTE DO Cacao PROJECT

次に教えてもらったロッテの取り組みは「LOTTE DO Cacao PROJECT」です。

「このプロジェクトは、カカオという素材に向き合い、カカオ苗の生育、発酵などの原材料の生産から追求し、ものづくりの可能性を広げていく挑戦として2015年に始まったものです」(成田さん)

先ほど紹介した活動はカカオ豆を生産する“人”が目的で、こちらのプロジェクトは人だけではなく“カカオ”自体に注目した活動になります。

「パプアニューギニアに研究農園を作りカカオを苗から育て、カカオ豆の発酵や乾燥など輸出する前段階で様々な研究を行っています。それとカカオというとやっぱりチョコレートのイメージが強いですが、チョコレート以外にもカカオを身近に感じていただけるような様々なアップサイクル商品の開発、販売も展開しています」(成田さん)

SDGsのパジャマとアイマスク

LOTTE DO Cacao PROJECTの一環で、身近に感じてもらえるようなアップサイクル商品として、この度発売(2024年1⽉12⽇)されたのが「DO Cacao × SLEEPY SLEEPY Cacao Pajama」と「 DO Cacao × SLEEPY SLEEPY Cacao Eye mask」です。ロッテ浦和⼯場で作られるチョコレートの製造過程で出たカカオハスク(カカオ⾖の⽪)を活⽤して誕生しました。

パジャマ

DO Cacao × SLEEPY SLEEPY Cacao Pajamaは、「⼈⽣の3分の1から、幸せに。」をコンセプトに、“⼤切なギフト”として愛されるパジャマ、ルームウェアを展開するブランド「SLEEPY SLEEPY」とコラボレーションしたロッテ初のパジャマ製品。

「生地がコットン100パーセントなので、手触りがすごく良い仕上がりになっています。カカオハスクから抽出された⾃然由来のナチュラルカラーにより、温かみのある色合いで、優しい表情のパジャマに仕上がりました。化学染料を使わないので、肌にも優しいです。このほかにもプリントではなく刺繍にすることで、特別な一着になるように願いを込めました。カカオの⾵合いも刺繍で表現しています」(成田さん)

アイマスク

DO Cacao × SLEEPY SLEEPY Cacao Eye maskは、朝⽇⼩学⽣新聞の「カカオハスクアイデアコンテスト」の佳作になった「アイマスクシート」のアイデアを参考にして商品化。

「⼦どもたちのアイデアを具現化した最初の商品となります。アップサイクルを通じて、新たなカカオの魅⼒や価値の発⾒を⾏っています。今後も⼦どもたちのアイデアを具現化していく予定です」(成田さん)

どちらの商品も味わいのある出来栄え。

パジャマは2万円(税込)、アイマスクは5000円(税込)。

SLEEPY SLEEPY店舗、もしくはSLEEPY SLEEPYオンラインショップで購入できます。

SLEEPY SLEEPY オンラインストア

数量限定なので、なくなり次第終了です。

今回のアップサイクル商品の新製品。過去のアップサイクル商品の紹介と、取材現場の「LOTTE DO Cacao STORE」については後編で紹介します。

後編に続く。