SDGs 取り組んでいます!

横浜で「木のストロー」を作ってきたよ@SDGsステーション横浜関内

こんにちは。今日は横浜市営地下鉄の関内駅・地下1階にある「SDGsステーション横浜関内」にやってきました。

ここは2023年3月28日にオープンしたSDGs啓発拠点です。

市営地下鉄の乗客をはじめ、イベントや観光で関内を訪れる多くのゲストに「SDGs未来都市・横浜」の取組(※横浜市は2018年にSDGs未来都市に選定されました)を知ってもらい、SDGsを身近に感じてもらうスポットとして利用されています。

SDGsステーション横浜関内

運営しているのは横浜市温暖化対策統括本部と、横浜市交通局、ヨコハマSDGsデザインセンター、横浜交通開発株式会社の四団体です。これらが連携協定を締結して設置されました。

横浜は役所も企業もみんなが協力している、SDGsについてとても意識の高い街なのです。

SDGsステーション横浜関内で四団体が明記されたパネル

「ウッドストローワークショップ」開催

そんな「SDGsステーション横浜関内」で夏休みを利用したイベント「ウッドストローワークショップ」が開催されました。

横浜市では「ヨコハマ・ウッドストロープロジェクト」を進めていて、今回はその活動の一環となります。

「ヨコハマ・ウッドストロープロジェクト」とは、横浜市が保有する山梨県道志村内の水源林の間伐材を活用して、「木のストロー」を製作するというプロジェクトです。

 

ではでは、ワークショップをのぞいてみましょう。

一般公募で参加したみなさんは夏休みとあって顔ぶれはさまざまです。親子や友達、カップルなど年齢層もさまざま。

はじめにコーディネーターさんから説明があります。

ウッドストローの作り方はもちろん、原材料の木についての説明がありました。

横浜市の水源は山梨県道志村内の水源林であること。

そんな横浜市民と関わりの深い林のなかの間伐材を使ってストローを作ること。

間伐材とはどういう木材なのか。

などなど、SDGsなお話が聞けました。

ちなみに間伐材とは、林木の密度を調節して成長を助けるため林木の一部を伐採してできた木材のことです。

参加者の皆さん

 

分かりやすい説明で講義するコーディネーターさん

ウッドストロー作り開始

ではウッドストローを作ります。

工程①

用意するもの

スライス木材(道志村の間伐材)

芯棒

専用のり

のりを塗る筆

のりを拭き取る布

マスキングテープ

ハサミ

「木のストロー」専用の制作マット

材料と道具

工程②

スライス木材を制作マットの図に重ねるようにセットします。

セット完了

工程③

片面に専用のりを塗り、全面にまんべんなく伸ばします。

理想はSの字を描くように蛇行してのりを塗ります。

工程④

芯棒を制作マットに描かれた芯棒の絵に重ねるようにセットし、クルクルと上に向かって木材を巻きます。

芯棒をしっかりもって木材を巻き付けていきます。

工程⑤

緩まないようにしっかりと締めながら、巻き終わりの部分をマスキングテープで仮止めします。

工程⑥

表面の余分なのりを拭き取り、芯棒を抜きます。

工程⑦

マスキングテープで仮止めしていない方の端から2~3センチの位置をカットします。

工程⑧

カットしたところから21センチ測り、マスキングテープで仕上げ止めをして、その外側をカットすれば、木のストローの完成です。

みなさん、ワイワイガヤガヤと、上手に進める人、なかなか次に行けない人も笑顔が絶えません。

「のりはいっぱいだしていいですよ~」

「スライス木材は何枚でもあるのでチャレンジしてくださいね~」

「21センチというのが通常市販されているストローの長さになります」

コーディネーターさんからアドバイスを受けながら、次々と完成品が生まれます。早い人は2本目、3本目の制作にチャレンジします。

 

こうして全員が「木のストロー」を完成させました。

作ったストローはもちろんお持ち帰りして使います。

自分で作ったモノって愛着がわきますよね。みなさん、なんだか嬉しそうです。

 

参加者に感想を聞きました。

酒井桜子(9歳)ちゃんです。

─このイベントに参加してどうでしたか?

「SDGsのことも学べて、ストロー作りもできて楽しかったです」

─SDGsのこと、どんなことを学びましたか。

「うふふ」とにっこりする桜子ちゃん。

「なんとなくよね。なんとなくわかったのよね~」とママさんの声。

笑顔でうなずく桜子ちゃん。

─勉強になったんだね。ストロー作りってやったことありますか?

「あります。(カルチャー教室で)教えてもらいました」

─それはSDGsに関連した教室?

「はい」

─SDGsに関心があるんだね。

「はい」

─これからSDGsについて自分で何かやっていきたいと思いますか?

「はい。ご飯を残さず食べて、植物とかも大切に育てたいです」

─またこういうイベントがあったら来たいですか?

大きくうなずく桜子ちゃん。

ありがとう。

とても元気に答えてくれました。

酒井桜子ちゃん

次は桜子ちゃんと比べるとお兄さん、お姉さんのお話も聞けました。

上鈴木穂澄(16歳)さんと熊谷琥太(16歳)くんです。

違う学校に通っている二人ですが、校外学習としてヨコハマSDGsデザインセンターの活動に参加しています。

─このイベントに参加してどうでしたか?

上鈴木さん「ウッドストローのことは元々知っていて、作ってみたいなって思っていました。今日は初めてのウッドストロー作りが体験できたので嬉しいです。想像していたより簡単で、上手にできたのがよかったです」

熊谷くん「僕は思ったよりもすごく難しくて(笑)、なかなか苦戦しました。周りの人がすごすぎて、ちょっとびっくりというか。周りの人に圧倒されながら作っていました」

─SDGsは元々関心があるというお二人。どういう活動をしていますか?

上鈴木さん「私たちはヨコハマSDGsデザインセンターの『YOKOHAMA未来デザイン部』に入っています。この前に行ったサマーキャンプでは地方活性化をテーマに活動しました。例えば、地方の空き家があったところをリノベーションして地域の憩いの場にしたり、捨てられてしまう形が変な野菜を使ってピザ作りをしたりしました」

─君たちは学校の部活動ではない組織の部活に入っているんですね。

熊谷くん「そうです。みんな学校が違います」

─どういう理由で入りたいなと思ったの?

上鈴木さん「きっかけは、学校の授業でSDGsに興味を持ったことです。ただ学校の授業ってなると、学習対象が身近なところから広くても横浜市なんです。それだけじゃなくて、もっと視野を広げて、今まで行ったことないような所に行って、全然知らない人と協力して、なにかやってあげられることはないかなって。そういうことを具体的に考えることができたらいいなと思って入りました」

熊谷くん「元々SDGsに興味があって、自分でもなんかしたいなって思ってはいたんです。でもやっぱりちっちゃいことしかできないし、継続してやるってなると強い意志が必要だしって…いろいろ考えすぎてしまって、行動にうまく移せていませんでした。そんな時にヨコハマSDGsデザインセンターの『YOKOHAMA未来デザイン部に』の存在を知りました。同い年ぐらいの高校生が集まってさまざまなSDGsのことを学び、体験する。例えば大企業とか地域とか県とか多くの人を巻き込んで取り組みを進めていくとか、ですね。そんな貴重な体験ができるところに惹かれて入りました」

SDGs活動に積極的なお二人。校外学習の部活があるなんて、こちらこそ勉強になりました。

充実した高校生活を送ってくださいね。

コメントありがとう。

上鈴木穂澄(左)さんと熊谷琥太くん

最後に主催のヨコハマSDGsデザインセンター・コーディネーターの高山亮太さんにお話を聞きました。

─このイベントを開催するきっかけはなんですか?

「ヨコハマ・ウッドストロープロジェクトを関内の方々に伝えたかったというのがあります。それと、このSDGsステーションがイベント開催を機に、よりSDGsを広める場所、交流の場、発信の場になってほしいという思いもあります」

─横浜市はお役所だけでなく企業もSDGsの関心が高い街ですね。
「はい。ここに来るとSDGsに積極的に取り組んでいる横浜の企業のことを知ることができます。市民の方にもこうした横浜の企業のことを知り、もっと好きになってほしいなと思います。駅を利用するついでに気軽に立ち寄ってもらってSDGsを考えるちょっとしたきっかけになってくれると嬉しいですね」

─イベントを開催してみて感想をいただけますか?
「小学生から大学生、大人の方まで来ていただきました。いろんな方がSDGsやウッドストローに興味があるんだなと思いました。ある大学生は環境問題を勉強したいから参加したと聞きました。ある小学生は自学自習でSDGsを学んでいると言っていました。今の子どもたちは環境問題や社会課題を解決することにすごい関心があって、意識があって、 それを自分のものにしていこうという強い意志が感じられます。未来はもっともっと明るくなるんじゃないかなって素直に思いました」

ありがとうございました。

楽しいいイベントでした!

 

ヨコハマSDGsデザインセンターではさまざまなイベントを開催しています。

興味ある人はぜひチェックしてみてください。

 

ヨコハマSDGsデザインセンターのホームページはこちら

https://www.yokohama-sdgs.jp/

またレポートします。