こんにちは。今日は東京のおしゃれタウン・表参道、原宿エリアにやってきました。
お目当ては「東急プラザ表参道原宿」で開催される「SUSTAINA SWITCH in OMOHARA no MORI」です。
東急プラザ表参道原宿は、ファッションブランドがひしめく明治通りの神宮前交差点に建つ、ファッションやコスメ、インテリアグッズなどを扱う商業施設です。
「『ここでしか』『ここだから』をカタチに」のコンセプトの通り、日本初出店のショップや、アジア初上陸のショップなどが集まり、まさにここにしかない体験ができる施設なのです。
そんな流行の中心的存在の施設の6階には屋上テラス「おもはらの森」があります。
屋上テラス「おもはらの森」
ここは緑豊かな庭園で誰でも気軽に立ち寄れるフリースペース。すり鉢状に囲まれた園内は、表参道エリアを象徴するケヤキをはじめ、さまざまな樹木が植えられており、すり鉢の階段に腰掛けて緑を眺めたり、階段を登って見下ろしたり、癒しの時間を過ごすことができます。飲食物の持ち込みが可能なので、ピクニック気分でここを訪ねるカップルやファミリーも多いとか。
そんな都会のオアシス的存在の場所を舞台にして、豊かな地球の未来を次世代につないでいくための取り組みとして2023年4月28日から4月30日の3日間「SUSTAINA SWITCH in OMOHARA no MORI」が開催され、SDGsを体感することのできるコンテンツ(催し物)が用意されたのです。
日本でも有数の流行の発信地でSDGsを体感する。これも「ここでしかできない」体験です。
さて、主なコンテンツを見ていきましょう。
アクアポニックス
アクアポニックスは、水産養殖の「Aquaculture(アクアカルチャー)」と、水耕栽培の「Hydroponics(ハイドロポニックス)」からなる造語で、水産養殖と水耕栽培を掛け合わせた次世代の循環型農業です。
仕組みを簡単に説明しましょう。
水槽で養殖している魚の排泄物を微生物(バクテリア)が食べて、植物の栄養素に分解します。そして植物はそれを栄養として吸収し成長します。さらに植物が天然の浄化装置の役目を果たすので、排泄物が混ざった水がきれいになります。その水が再び魚の水槽へと戻るという生産システムなのです。
こうして循環して、水を捨てずに換えずに、さらに農薬と化学肥料も必要としないので、環境に優しく持続可能な農業スタイルとして、アメリカやオーストラリアを起点にドイツ、イギリス、ドバイ、そして日本へと世界的に広がりを見せています。
アクアポニックスが注目を集めているのは単なる生産手段ではないところです。
導入することで「関わる人が嬉しくなる」、美しさや癒しの空間の飾りとして「場づくりができる」ことが最大の魅力で、地域の観光や地産地消、資源やエネルギーの効率的利用に組み入れることで大きな価値を生み出すので、今後、どんどん増えていくのではと、考えられているシステムなのです。
このイベントでは、実物の展示だけでなく、アクアポニックスで収穫したハーブを使用したドリンクを無料で提供するサービスも行われました。多くのカップルやファミリーがすり鉢状の階段に腰掛けてハーブ入りジンジャーエールを楽しんでいました。
ドリンクを楽しんでいる一組のファミリーにお話を聞くことができました。
自然が大好きというサラちゃん、ユウくんファミリーです。緑があるおもはらの森に来たら、興味深いイベントがやっているので立ち寄ったそうです。
ママが答えてくれました。
─このイベントの感想をいただけますか?
ママ「我が家は緑が好きなので、こういうSDGsイベントは興味があります。子どもたちに少しでもSDGsのことが伝わればいいなあぁと。まだ(小さくて理解は)難しいかもしれないですけど、来て良かったです。都会の真ん中で、このようなイベントは、子どもたちにとっても貴重な体験になると思います。これからもここでSDGsイベントをやってもらいたいです」
─ハーブ入りジンジャーエールのお味はいかがですか?
ママ「(飲んでみて)う~ん! 美味しいです。ミントが入っていて爽やかですね」
子どもたちにも聞いてみました。
─お味はいかがですか?
サラちゃん「おいしい」
─このイベント楽しい?
(恥ずかしそうにうんとうなずく)
ありがとうね。
続いてユウくん
─お味はいかがですか?
「おいしかった」
─このイベント楽しい? また来たい?
(恥ずかしそうにうん、うんとうなずく)
ありがとうね。
とっても美味しそうにドリンクを楽しんでいました。
ごめんね、お邪魔しました。
ありがとうございました。
青空個展 presents サスティナブル マーケット
都内近郊でほぼ毎週開催されているてづくり市「青空個展」 で、サスティナブルな商品を展開しているアーティストたちが出店。廃材やリサイクル可能な材料を利用したアクセサリーや雑貨を販売していました。
スタッフさんにご説明をいただきました。
「今回はサスティナブルなので、商品の材料がリサイクルのモノがメインになります。たとえば使わなくなった布切れやロスフラワー(きれいなまま廃棄される花)、古着などをアクセサリーや雑貨などにアップサイクルした作品を販売しています。あそこに陳列しているガマグチは赤ちゃんのおくるみを利用しています。紐をほどいて編み直して作っています」
てづくり市を開催している「青空個展」ですが、SDGsイベントに参加するのは初めてだそうです。
「このイベントのために新作を作ってもらいました。製作している作家さんたちはSDGsに関して強く興味を持っていて、意欲的なことが印象的でした。そして、この会場は若い方が凄く多いですよね。どんな反応されるんだろうとドキドキしていましたが、とても興味を持って商品、作品を見てくれているなぁという感じを受けています」
今後もSDGsに関連する活動をやりたいと意欲的です。
「もちろんSDGs活動は続けます。すでに秋や冬のイベント、都内近郊の沿線からもお誘いを受けています。とてもやりがいのあるイベントだと思います」
お客さんの層にも変化というか特徴があったようです。
「7、8割が外国人のお客様です。やはりSDGsに関心もあるということもありますが、コロナによる規制が少しずつゆるくなっていることも大きいのだと思います。あとは出展者(作家)のSNSを見て、この商品が欲しいと狙ってくる人も目立っています。昨日なんて若くてラジカセを知らない世代がわざわざ遠くから来て、ラジカセを買っていくという不思議な光景を見ましたよ(笑)」
ありがとうございました。
地球にやさしく、美しい作品がズラリと並んでいました。
割り箸ピアニスト・サミエルのコンサート
ハンドメイド楽器「割り箸ピアノ」を製作、演奏したことで知られている、アメリカ・ボストン生まれのアーティスト「Sami Elu(サミエル)」 さんのコンサートも行われました。
日本の伝統音楽の琴や三味線、インドの古典楽器などから影響を受けて自身で製作した、琴のようなテーブルトップ式のピアノを弾きながら、廃材のドラムキットでリズムを奏でます。自然と調和した唯一無二のサウンドが癒しの会場に響き渡りました。
この日は、風は強かったけど、澄み渡るような青空が広がっていました。気温もちょうど良い感じ。
都会のど真ん中で自然に触れられるイベントはとても貴重だし、すごく癒されました。
お買い物や散策途中の休憩に立ち寄る人もいたようで、これからもここでさまざまなSDGsイベントを開催してほしいなって思いました。
またレポートします。
おわり