こんにちは。今回は神奈川県海老名市の「レンブラントホテル海老名」にやってきました。
2022年12月18日、このホテルで「親子体験教室SDGs学んで体験 門松作り ランチバイキング付き」というSDGsイベントが開催され、その模様を取材するのが目的です。
レンブラントホテル海老名は、小田急線、相鉄線の海老名駅より徒歩約8分、JR海老名駅より徒歩約10分と、アクセス便利な立地にあり、ファミリーやカップル、ビジネスマンなどさまざまなゲストで賑わうホテルです。
企画力と行動力のあるホテルスタッフが手作りの日帰りイベントを積極的に開催しているのも大きな特徴です。
なかでも親子体験教室のイベントは好評で、イベント告知するとすぐに定員が埋まってしまうという人気ぶり。これまでも竹箸作りなどが行われています。
SDGs活動も取り組んでいて、客室やレストランで細やかな配慮を続けています。
ちょっと例を挙げますね。SDGsに積極的なホテルはこんなことをしています。
客室
・客室常備アメニティを廃止してバイキング形式に変更
・ECOプランの導入(連泊の宿泊者に寝装具やタオル類交換の有無を確認)
・シャワーに節水機器を導入
・トイレットペーパー使い切りのお願い
・湯船に湯量適量値を示し、節水の呼びかけ
レストラン
・Table for twoへの参加(アフリカ、アジアの子どもたちに給食が届くプログラムに参加)
・食べ残しゼロへの呼びかけ『食品ロス削減国民運動(NO-FOODLOSS PROJECT)』への参加
・廃油のリサイクル
・生ゴミの肥料化
・NGO、NPO団体の募金箱を設置し継続的な支援を実施
などなど。
これからの時代はホテル利用者もホテルの取り組みをちゃんと理解しておくことが大切、私たちも協力していきたいですね。
さてさて
そんなレンブラントホテル海老名で行われた門松作りのイベント。
ホテルのロビーに10時30分集合です。
参加者は3組6名。
挨拶のあと、みんなでホテルの敷地内にある竹林へ移動します。
竹林に到着すると、スタッフから竹についての講義が行われました。
竹林の密度は傘をさして歩ける幅(竹と竹)がちょうどいいそうです。
たくさん生えてくると竹と竹の間隔が狭くなるので、間引き(適正な間隔、密度を保つために少数を残して、他を除去すること)を行って、健全な竹林を保ちます。
そうして切った竹はどうするのでしょうか。ただ置いておいても腐ってしまうだけです。そこでこの竹をみんなで門松作りに活かしてほしいというお話でした。
さらに竹は木でも草でもなく有節植物であるという解説も興味深かったです。
竹は木と何が違うのでしょう。
大きな特徴はなかに空洞があること。
それと成長速度が竹の方が断然速いのだそうです。その強い生命力のため、日本中で間引きせずに放置された竹林の拡大が問題になっているそうです。
竹林の有効活用は、私たちの問題でもあるのです。
続いて門松作りの会場に移動します。
ここでは簡単な講義や門松作業説明、道具の使い方の説明が行われます。
講義のテーマは「地球にやさしい門松をつくろうよ」。
お店で販売している門松って実はプラスチックが使われているものが多いとか。
世界中でプラスチックのゴミは問題になっていますね。
そこで今日は竹の廃材のリサイクルも兼ねて、自然界のモノだけを材料にして、捨てても土にかえる、自然にかえる門松を作りましょうというお話でした。
この他にもSDGsの基本情報から、プラスチックのゴミ問題、SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」と目標14「海の豊かさを守ろう」のお話、さらには日本人と竹の関りについても図解入りでわかりやすく説明してくれました。
日本人と竹の関りについて、面白かったのでちょっと紹介します。
そもそも日本人は竹製品をよく使っていました。竹のカゴ、お箸、コップなど、とても身近なものだったのです。
今から60年以上前の1960年頃のお話で、ある時、日本中のマダケが一斉に花を咲かせたそうです。
竹って花が咲いてしまうと成長が止まってしまうそうです。死んでしまうんですね。
すると竹製品が作れなくなり、代わりの素材(プラスチック)がどんどん普及していきました。
プラスチック製品は軽いし、丈夫だし、使い勝手が良いので日本の家庭に一気に広がったそうです。
次の竹が成長して、竹製品が復活したころには、すでに時代のニーズはプラスチックに移っていたそうです。
竹の消費が少なくなると、やがて放置される竹林が増え、成長の早い竹はコンクリートを突き破ったり、拡大して他の植物の成長を妨げたりして、それが問題になっているそうです。
昔の人がどうこうという話ではなく、プラスチックのゴミ問題は人間がまいた種。解決も私たち人間がやらないといけないと改めて感じました。
いよいよプラスチックを使わない、地球に優しい門松作りの作業開始です。
ステップ1 竹を選ぼう
門松飾りは、今回3種類の見本から選びます。どの門松を作るか、自分で決めて、それに応じて適した材料の竹を選びます。
ステップ2 竹を切って形を整えよう
ノコギリで竹を切ります。斜めに切ることがポイントですが、これがけっこう難しいようです。
ステップ3 竹を縛ろう
形が整った竹3本をまとめ、麻縄やパームヤシの紐で縛ります。
ステップ4 竹を飾りつけしよう
3本をまとめて縛れたら飾りつけです。用意された飾りの中から好きなものを選んで、世界に一つのオリジナル門松を作りましょう。
材料には松やナンテンが用意されています。ちなみに材料の由来も教わりました。
竹は成長が早いので生命力や繁栄の象徴とされています。
松は生命力が強くて長寿の願いを。さらに神を祀る(マツる)、神を待つ(マツ)という意味も。
ナンテンは、難(ナン)を転(テン)じるとされ、悪いことが起きても次は良いことがありますよという願い、意味があると伝えられています。
ステップ4 完成!
スタッフのアドバイスを受けながら、みなさん、ワイワイと賑やかに順調に作業していました。脱落するグループはいません。なかにはテキパキと作業して2つ目の門松を作ったグループをもいました。
参加者の感想を聞いてみました。
タイセイくん
─門松作りをやってみてどうでしたか?
「難しいところがいっぱいあったけど、作ってみると楽しかったです」
─難しいところって、どんなこと?
「竹を斜め切るところがなかなかうまくいかなかったです」
─楽しいところって、どんなこと?
「飾りつけの作業です。それとこんな飾りつけをしたらどんな感じになるのかなって想像するのも楽しかった」
─想像通りにできたかな?
「85%ぐらいかな(笑)」
ありがとう。今日の作業はずっと集中しているようで芸術家、職人肌の雰囲気がありました。
カナハさん
─門松作りをやってみてどうでしたか?
「竹が切れるから楽しかった!」
─手際よく作業していましたね。
「学校の授業で木を切ったことがあるから、ノコギリの使い方はわかっていました」
─難しいところって、どんなこと?
「竹を斜め切るところです」
─今日は2つも門松を作りました。作品に点数をつけるとしたら?
「99.99点! 足りない点はもう少しきれいに作りたかったです」
ありがとう。最初から手際が良く、さくさくと作業している姿がかっこよかったよ~。
アユミさん
─門松作りをやってみてどうでしたか?
「楽しいですね。門松作りは初めてですが、その割にはよくできた方だと思います、うん(笑)」
─難しいところって、どんなこと?
「斜めに切るのが大変ですね。切り口がデコボコになっちゃった」
─とても楽しそうに作業していましたね。
「最初は(ランチバイキング付きなので)食べるのが目的できたんですけど(笑)。いやっその目的は変わらないけど、ついでにこんな楽しい体験ができるって、すごく得した気分です。お母さんも満足しています」
ありがとう。アユミさんはSDGsの勉強をしており、学校でSDGsのプレゼンテーションを何度もやったことがあるそう。
みなさん、「次のイベントも来たい」って意欲的でした。
参加者全員が、はじめての門松作り体験。自分で何かを作って完成させるって、とっても気持ちがいいですよね。カメラを向けるとみんな達成感に満ちあふれる素敵な表情を浮かべていたのがとても印象的でした。
年神様をお迎えして、2023年は良い年になることでしょう!
ありがとうございました。
日本の伝統文化の勉強になるだけでなく、自分でも何か作ってみたくなるような、創作心をくすぐるイベントでした。
レンブラントホテル海老名では、今後もさまざまなイベントを不定期で開催しています。
ぜひホームページをチェックしてみてください。
レンブラントホテル海老名【公式】レンブラントグループホテル (rembrandt-group.com)
またレポートします。
おわり