2022年12月7日~9日、東京ビッグサイトで「エコプロ2022」が開催されました。
環境とSDGsに関する日本最大級のエキシビションで、全国の企業、官公庁、研究機関やNGOが開発研究した製品やサービス、技術、アイデアを紹介、展示しています。
実は、対ビジネスマン用というか、大人の商談用のイベントだと思っていたのですが、それは大きな勘違いでした。
もちろんビジネスの側面もあるのですが、来場者を見たら一目瞭然。社会科見学の小中学生の団体がわんさかわんさか。
ノートにメモを取る熱心な子やイベントを120%楽しむ子など、子どもたちがめちゃくちゃ楽しんでいました。
ここは知識を得て学びながら遊べるワンダーランド。知らなかった人は来年も開催するので、ぜひ体験してみてください。
というわけで、今回は「エコプロ2022」のイベントレポートをお送りします。
三部作の大作で、ここでは「未来に向かって取り組んでいる」をテーマに紹介ブースを選びました。
では、レポートのはじまり、はじまり~。
■環境省
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カーボンニュートラルって知っていますか?
カーボンニュートラルとは、二酸化炭素をはじめとするメタン、一酸化二窒素、フロンガスなど、温室効果ガスの排出量と吸収量をプラスマイナスしてゼロにさせることを意味します。
生活する上でどうしても温室効果ガスは出てしまうけど、だったら出した分と同じ分だけ吸収してしまえばどうかな。
プラスマイナスはゼロになるよね。
地球にとってもやさしい考え方だけど、実際にそんなことできるのかな?
もちろん簡単ではないけど、多くの人の理解と行動がつながれば実現は夢じゃないんです。
現在、日本政府は2050年までにカーボンニュートラル社会の実現に向けて、さまざまな取り組みを行っています。
知っていましたか?
ここ環境省のブースでは、その取り組みの紹介や技術の展示をしていました。
簡単ではないけど、まずは活動内容を多くの人に知ってもらう、理解してもらうことが目的です。
ちなみにカーボンは炭素、ニュートラルは中立的という意味になります。
ブースに入ると「海×脱炭素」、「森×脱炭素」、「イノベーション×脱炭素」、「省エネ水素×脱炭素」と4つのエリアに分類されて展示されています。
カッコイイ車やジオラマの展示が注目を浴びるなか、スタッフの方がぜひ小学生にも知ってもらいたいとおすすめされたのが「潮流発電技術」のコーナー。
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潮流発電とは潮の流れを利用して発電する方法で、発電機は海中に設置します。どんな長所かあるのか聞きました。
「潮流は、潮の干満によってほぼ規則的に流れます。そのため潮流発電は予測発電が可能で、例えば10年先のこの日の発電量はどのくらいかという予測ができます。それと海底に設置しているので台風などの天候にも強く、影響が少ないです。このあたりが天候に左右される太陽光や風力発電との大きな違いですね。景観も損なわず、ポテンシャルが高いので、これから増加が期待されているシステムです」(スタッフさん)
現在日本国内では実証を行っている段階で、これからは適地を探しつつ、体制が整えば各地に広げていきたいというお話でした。
2050年って27年後だね。今12歳の子なら37歳の立派な社会人になっているでしょう。結婚して子どもも生まれているかもしれないね。
みんなが大人になったころには地球にやさしい発電方法が当たり前になっているかもしれません。こういう取り組みが行われていること、まずは知っておいてください。
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■東京都政策企画局(東京ベイeSGプロジェクト)
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東京都政策企画局が出展しているブース。
現在、東京都は、50年、100年先を見据えて、最先端技術を駆使し、「自然の豊かさ」と「経済の豊かさ」が両立した世界のモデルとなる持続可能な都市を構想する「東京ベイeSGプロジェクト」を進めています。
展示内容は、この東京ベイeSGプロジェクトの活動内容や、このプロジェクトに賛同する団体「東京ベイeSGパートナー」の最新技術の紹介などを紹介しています。
子どもたちに人気があったのはマインクラフトとレゴブロック。
マインクラフトは実際にプレイが体験でき、子どもたちも未来都市作りを一緒に考える良い機会となりました。
レゴブロックは、事前に子どもたちに「未来のベイエリア 東京はどうなっていますか?」と問いかけて、そこで集まったアイデアが具現化された街が展示されています。自然と便利が融合した理想的な都市はみんなの注目を集めていました。
現在、東京都の人口は約1400万人。世界的に見ても大きな都市です。SDGsは人間が地球と、あるいは人間と人間がこれからもずっと仲良く暮らすためにすべきこと。人間が多く暮らす都市はそれだけSDGs目標達成のカギを握ります。
ブースのスタッフさんに聞きました。
「世界の人口が80億人以上となり、そのなかで5割以上が都市に住んでいると言われています。都市生活の在り方はSDGs実現の速度に関わります。そのなかで東京は世界に果たす役割は大きいと考えています。東京は率先して持続可能な未来都市のモデルがを作る使命があると意識して取り組んでいます」
そして、このブースを通じて子どもたちに伝えたいことを伺いました。
「子どもたちは未来の主人公です。未来は自分たちで考えてできるんだよって伝えたいですね。一緒に考えましょう」
とっても丁寧に、熱心に案内いただきました。
ありがとうございました。
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■ロレアル パリ (日本ロレアル)
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世界最大の化粧品会社、ロレアル パリがNGO団体Right To Beと連携して作成したストリートハラスメント(公共の場でのハラスメント)に対する意識啓発プログラム「Stand Up」を紹介しているブース。
ブースに貼りだされたQRコードにアクセスして、オンラインで5分ほどのトレーニングプログラムを受講するとロレアル パリのヘアケア製品がいただけました。ありがとうございます。
大人の世界の話かと思いきや。子どもたちの見学も多かったです。
女性スタッフはきっぱり。
「知識として、小さいうちから対処法やこういうことがあるって知っておくことはとても大事なことだと思います」
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管清工業
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約60年下水道を守る仕事をしている会社が出展しているブース。テーマは「みんなも知らない下水道の世界」。
なぜ下水道は必要なの? 下水道の大切さや、必要性を知ることで環境の負担が軽くなることを勉強できる展示でした。
エンタメ性に富んでいて、下水道のクイズをはじめ、VR体験、マンホールの重さ体験、マンホールはなぜ丸いの?考案体験など、遊園地のアトラクションのような遊び心たっぷりの演出で子どもたちの人気を集めていました。
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■グリッツ・スポーツ・イノベーターズ
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変わり種のブースもお邪魔しました。こちらはアイスホッケーのプロチーム「横浜グリッツ」をPRするブースです。
2019年に結成されたチームで、アイスホッケーを盛り上げるため横浜から魅力を発信中なのです。
このチーム、聞いてみると、とても時代の先端をいくステムで運営されているようで
「デュアルキャリアを通じて、スポーツでも一流、ビジネスでも一流を目指しています。将来的にはアイスホッケーだけでなく、他のスポーツや芸能にもデュアルキャリアの仕組みを展開し、日本のスポーツ界等を変革して行きたいというのがみんなの理想です」とスタッフさん。
デュアルキャリアって、アスリートや芸能人が本業以外の肩書きを持ちながらも本業活動を継続することで、世間に浸透しつつある仕組み、考え方です。
スポーツの世界って、引退したら次の仕事はどうするのって、いわゆるセカンドキャリア問題が聞かれますが、このチームはデュアルキャリアで推進しているので、選手たちは安心して競技生活をまっとうできるというワケです。
こんなシステムがいろんなスポーツに導入されたら、プロを目指す人がもっと増えるんじゃないかな。
さらに横浜市が進めているSDGs活動にも協力していたりして、システムも活動もSDGsチームなんです。
とっても感心して、ファンになってしまいました。
興味ある人は要チェックです。
おわり