SDGs 取り組んでいます!

国立市って何て読むの? 「SDGs全国子どもポスターコンクール・国立市特別募集全応募作品発表会」に行ってきた!

ポスターコンクールって、みんな知っているよね。

テーマは防災や交通安全、環境とかいろいろあるけど、SDGsがテーマのポスターコンクールもあるんだよ。

というわけでSDGsがテーマのポスターコンクール発表会が行われている東京都国立市にやってきました。

ちなみに国立って何て読むのかわかるかな? 「こくりつ」と読む人も多いんだって。正しくは「くにたち」と読みます。

くにたち郷土文化館での展示コーナー。壁に展示されている作品は過去の優秀作品

コンクールのタイトルは「第3回SDGs全国子どもポスターコンクール・国立市特別募集全応募作品発表会」。

ちょっと長いタイトルだけど、その説明は後でします。

国立市に在住・在学の子どもたちが一生懸命描いてくれたSDGsポスターの全て(コピー)がファイルにおさめられて、「くにたち郷土文化館」で11月4日~11月13日まで展示されました。

応募総数は473点もありました。

閲覧は誰でも自由。国立市民でなくとも絵画鑑賞を楽しむことができました。

今大会の作品はファイルにおさめられて閲覧できした

ファイルをめくると、さまざまな作品に出会い、そのたびに心が躍ります。色彩豊かな美しい作品にもちろん感動しますが、さすがはSDGsのポスターコンクール、みんなの表現がおもしろいんです!

なるほどと感心させられてしまう作品や、私たち人間へ強いメッセージを発している作品など、SDGsについてのみんなの考え方がわかり、新たな考え方や取り組み方の見直しといった、見ている自分へのヒントがいっぱいです。そこは大人も子どもも関係ない…というか子どもたちの方が発想力、着眼点は素晴らしいかもしれないな。

美術作品というのは、人の心を動かす発信力が強いんだなぁって、とっても感心しました。

改めてポスターコンクールの素晴らしさを知りました

このコンクールの面白味はそれだけではありません。来場者(国立市民でなくとも)は一人1回、1点だけを選んで赤いシールを貼るという方法で、市民投票できました。好きな作品(コピー)の上に赤いシールが貼られるので、後から見ると得票が多い作品がわかります。

「この作品は赤いシールが多いけど、自分はこっちの作品の方がいいかな」なんて、他の人の評価と自分のセンスを好き好きに比べながらシールを貼ったりしていくのも実に楽しい作業です。

ちなみにこの赤いシールの得票は、後日選考会の参考になります。

赤いシールは誰でも貼れます
会場の「くにたち郷土文化館」

さて、ここからは特別に今回応募してくれたチビッ子作家さんたちや、過去の受賞者からコメントをもらうことができましたので紹介していきましょう。

まずは第3回の応募者です。

はじめは山田糸子ちゃん(8歳)。

山田糸子ちゃん

選んだ作品テーマは7番の「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」。

─どんな思いで描きましたか?

「世界中の人が電気を安全に使えるといいなと思って描きました」

─電気は大切なものなんですね?

「はい。電気がないと料理できないし、夜は周りも見えないし危険。大切な電気は風力発電とかバイオマスを使って、安全に電気を作ってほしいという思いを込めました」

ありがとう。

作品には風力やバイオマス、火力、水力など自然由来のエネルギー発電によってランプが光り、私たち人間が明るく照らせていることが表現されていました。

 

続くチビッ子作家さんは田中夢乃ちゃん(7歳)です。

田中夢乃ちゃん

選んだ作品テーマは11番の「住み続けられるまちづくりを」。

─どんな思いで描きましたか?

「空気をきれいにするために、緑をいっぱい植えているところを描きました」

ありがとうね。

住みやすい街は空気がきれい。じゃあ空気をするためには大きな木、小さな木など自然が大切。その第一歩は1本の苗木を植えるところから始まる。そんな思いがよく伝わっています。

次は佐竹雛名(7歳)ちゃんです。

佐竹雛名ちゃん

選んだ作品テーマは6番の「安全な水とトイレを世界中に」。

─どんな思いで描きましたか?

「みんなが水を使えるように描きました」

食べる水、飲める水、そしてトイレも清潔にするためにも、きれいな水がないといけないよね。そんなきれいな水を世界中の人が平等に使ってほしいという思いがこもっているそうです。うん、うんとうなずいて答えてくれました。

作中には、きれいな水道の周りに世界中の人種の人が仲良く一緒に並んでいる様子が描かれています。世界の人たちの描き分けもよく特徴をとらえていました。

ありがとう。

今回の応募者の最後は、杉浦美咲ちゃん(10歳)です。

杉浦美咲ちゃん

選んだ作品テーマは12番の「つくる責任 つかう責任」。

─どんな思いで描きましたか?

「魚たちが困っているから、助けたいと思って描きました」

─どうして魚たちは困っているの?

「ゴミがたくさん海に流れて、それ食べてしまう魚がいます。ゴミのせいで死んでしまう魚もいると勉強しました」

ありがとう。

「つくる責任 つかう責任」って本当に考えさせられるテーマです。

作品に描かれている海の生物がゴミを食べて苦しそうな表現も心に刺さりました。

ちなみにこの作品の黄色と青色の絵の具は

「絵の具工場見学で作った絵具で塗りました」とのご報告。

絵を描く材料もSDGsだね。ありがとう。

 

ここからは、受賞経験者に聞きました。

ミラージェニーバ仁美ちゃん(12歳)。

ミラージェニーバ仁美ちゃん
ミラージェニーバ仁美ちゃんの作品

ミラージェニーバちゃんは2020年第1回に応募して、テーマ賞を受賞しました。

選んだ作品テーマは5番の「ジェンダー平等を実現しよう」。男性と女性をピクトグラム風にデザインし、天秤にのせて表現しました。

─どんな思いで描きましたか?

「ジェンダー平等を学校で勉強していて、男性が職場とかで賃金が女性より高いとか、そういう問題を学校で学んだ時にそれはいけないと思いました。だから天秤にのせて平等であるとメッセージを送りました」

─テーマ賞をとった感想を聞かせてください。

「いろんな人にこのポスターを観てもらって、ジェンダー平等を考える機会を作りたかったので、入賞してとても嬉しかったです。その後もSDGsについて関心は高まっています。今はいろんな人の意見を聞くということが大切だということを実感し、もっと勉強しているところです」

コメントありがとう。そして入賞おめでとう。

とても聡明な印象を持った作者さんでした。

 

最後は中嶋彩乃(10歳)ちゃん。

中嶋彩乃ちゃん

彩乃ちゃんは2021年第2回に応募して、テーマ賞を受賞しました。

選んだ作品テーマは15番の「陸の豊かさも守ろう」。

─どんな思いで描きましたか?

「陸の豊かさを守るために何ができるかを考えて描きました」

─どんなことを作品に描いたの?

「まず山火事を描きました。それと水道の出しっぱなし、それと象牙の密漁。あと、なんか物足りないなと思ってとお母さんと相談して山火事がだした二酸化炭素を除去する工場を描きました」

─テーマ賞をとった感想を聞かせてください?

「この作品がみんなに見てもらえるのが嬉しかったです」

─受賞をきっかけにSDGsで自分なりに頑張っていることってある?

「体を洗うとき、節約でシャワーをできるだけ使わずに浴槽のお湯を使っています」

元気に答えてくれてありがとう。そして受賞おめでとう。

 

気になる第3回の選考会は2022年11月16日、国立市役所にて実施されました。

国立市長や国立市教育長、国立市子ども家庭部の参事など、選考委員会の人たちがすべての作品に目を通しました。

その結果は「子ども大学くにたち」のホームページに発表されます。ぜひチェックしてみてください。

 

ちなみに今回は国立市の「特別募集全応募作品発表会」にお邪魔しましたが、実は全国版の大会も行われているので、興味がある人は全国どこからでも応募可能です。

そもそも「SDGs全国子どもポスターコンクール」は国立市のNPO法人「子ども大学くにたち」の呼びかけで全国規模の開催が実現しました。それと同時に主催者の地元である国立市でも地域限定でポスターコンクールをやろうということで始まったのが今回取材した「SDGs全国子どもポスターコンクール・国立市特別募集全応募作品発表会」なのです。

というわけで全国大会があって、その次に国立市だけの特別大会があります。どちらの大会も今年で3回目。これからも続いてほしいイベントです。

 

第4回に応募したい方や、今年度の受賞作の公開時期などは、「子ども大学くにたち」のホームページをチェックしてみてください。

とっても創作意欲がくすぐられるイベントでした。

みなさんだったら、どんな絵を描きますか?

「子ども大学くにたち」のホームページ

https://cu-kunitachi.or.jp/

おわり

 

追記

後日、表彰者が発表され、今回取材したチビッ子作家さんたちのうち、なんと3名が受賞しました。

杉浦光咲ちゃん:全国版コンクールの優秀作品賞

佐竹雛名ちゃん:国立版コンクールの国立市長賞

山田糸子ちゃん:国立版コンクールの国立市民賞

みなさん、おめでとうございます!