SDGsに取り組む世界の子どもたち

アイルランドの15歳の少女2人が持続可能な農業のためのウェブサイトを開発

アイルランドのメイヨー州・クレアモリス町のマウント・セント・マイケルに住む15歳のオルラーツ・ヘニーさんとエリザベス・バニーさんは、農業をより持続可能なものにするためのワン・ストップ・ショップのウェブサイトとアプリを開発しました。ふたりはこのサイトとアプリによりメイヨー州の農業の環境に優しい側面を強化できると信じています。

アイルランドは持続可能な農業に適した気候に恵まれていますが、エリザベスさんは、農家の人たちがオンラインで必要な情報に手に入れることが困難なことを知り、何とかしようと決意しウェブサイトの開発に取り組みました。

農家出身のオルラーツさんとエリザベスさんは、自分たちのプロジェクトについて次のように語っています。

「私たちのプロジェクトは、農家の人たちが他のウェブサイトや文書を読み漁ることなく、農場をより持続可能なものにするためのウェブサイトです。私たちは、シンプルでわかりやすい方法で、情報を発信したいと思いました。

プロジェクトの一環として、私たちはメイヨー州の10軒の農家を調査しました。農家は気候変動に関心を持っていますが、信頼できる情報を一箇所で見つけるのは難しいということがわかりました。忙しい毎日で時間がない中で、ワン・ストップ・ショップのようなものを提供することが重要であり、それがグッドネス・ガイドの役割だと考えています。

雨水を集めるといった簡単なものから、風力発電機やソーラーパネルの設置といった複雑なものまで、農業の持続可能性を向上させる方法はたくさんあります」

オルラーツさんとエリザベスさんは、ウェブサイトをゼロから開発する方法を学ぶため、アイルランドの慈善団体・“ティーン・ターン”と一緒に活動しました。“ティーン・ターン”は、10代の女の子が、テクノロジーのキャリアを追求することを目的とし、職場体験や卒業生とのネットワーキング、キャリア開発プログラムなどを通じて、就職などのサポートを行っています。

オルラーツさんとエリザベスさんが取り組んだのは授業後の12週間のプログラムです。“ティーン・ターン”に通う女の子とパトナーを組み、指導者に科学的なのアイデアのサポートを受けました。“ティーン・ターン”に参加する以前、オルラーツさんとエリザベスさんはウェブサイトを作成したことがなく、どのように始めたらいいのか見当もつきませんでした。

「私たちはマウスを数回クリックするだけで、酪農、畜産、耕作という3つの側面から持続可能な質の高い情報を得られるようにしたかったのです」

彼女たちは、持続可能な農業のための様々なアイデアも提供しています。ソーラーパネルは、照明やヒートポンプなど、農場内のほとんどのものに電力を供給することができます。また雨桶の下にタンクを設置して貯水した雨水は、車や小屋の洗浄などに利用することができます。複数の種類の作物を生産する多品種生産では害虫の発生を抑え、農薬の使用量を減らすことができるため、持続可能性が向上します。

オルラーツさんとエリザベスさんは、他の女の子たちにも“ティーンターン”に参加してSTEM教育(科学・技術・工学・数学の教育分野の総称)について学んで欲しいと言います。

「私たちは、ウェブサイトの作り方について理解を深め、どんなプロジェクトでも調査が非常に重要であることを学びました。努力は報われます」

とエリザベスさんは言います。

ソース:https://www.mayonews.ie/living/38062-mayo-farmers-of-the-future-guide-the-way