SDGsに取り組む世界の子どもたち

「日々の生活習慣が環境を悪化させている」~ベトナムの若者たちによる使用済み電池回収とリサイクルプロジェクト

ベトナム・クアンニン省の青年ボランティ・アグループGOMersは、地域の環境を守るため使用済み電池の回収を行っています。

2021年7月に設立されたこのグループのミッションは、使用済み電池による環境への廃棄物被害を抑制することです。

「GOMersという名前は、ベトナム語で“集める”という意味の動詞gomに由来しています。私たちは、環境を守りたいという人々の夢を実現していきたいと思っています」

とグループ創設者のグエン・ティ・ホアン・アンさんは言います。

GOMersのメンバーたちが考えた計画をポスターで見せる。

アンさんは高校の同級生たちとともにグループを設立しました。彼らは2019年に環境討論会に参加し、以来、環境対策に積極的に取り組むようになったと言います。

しかし、環境活動を行うことは、高校生にとっては簡単なことではありませんでした。

「使用済み電池のリサイクルに取り組んでいましたが、リサイクル工場が予告なしに閉鎖されたため、突然終了せざるを得なくなりました。私たちの活動を世間にもっと知ってもらいたかったのに、悲しいです」

同団体が1月に行った調査によると、77%の学生が使用済み電池をリサイクルしたことがなく、88%が電池のリサイクルについて聞いたことがないことがわかりました。この状況を変えることがこのグループのミッションです。

同団体は、バッテリーリサイクルの認知度を高めるためにオンラインキャンペーンを行い、ソーシャルメディアでは、誤った取り扱いをしたバッテリーが環境に与える悪影響についてやバッテリーに対する一般の人々の間違った認識などに焦点を当てた投稿などをしています。

また、オフラインでのワークショップによる情報発信や使用済みバッテリーを植物と交換するイベントも開催しています。

「使用済み電池の廃棄物は環境を悪化させる要因になっています」

とグループメンバーのタン・ビンさんは言います。

「使用済み電池に含まれる化学物質は予測不可能なほど危険で、国民の無知により環境の悪化が加速してしまいます。現地の人々が使用済みバッテリーを他のゴミと一緒に出したり、直接燃やしたりしているのを見ました」とアンさんは言います。

地元のリサイクル施設はプラスチックのリサイクルには注目していても、使用済み電池のリサイクルについては浸透しておらず、今の状況を変えるためにグループは活動を行なっているのだとアンさんは続けます。

「夢想家と呼ばれることもありますが、行動しなければ夢は実現しないと思っています」とアンさん。

「その信念のもと精力的に活動しているメンバーもいますし、私たちだけではないと信じています」

もう一人のメンバー、ドゥイ・フンさんはこう語ります。

「環境は、人々のほんの些細な生活習慣により、日々悪化しています。今すぐ行動を起こさないと私たちはどこにも住めなくなります」

 

ソース:https://en.vietnamplus.vn/youth-group-charged-up-for-greener-future/223322.vnp