SDGsに取り組む世界の子どもたち

学生たちの大学授業料支援を目標に、ハワイの13歳の中学生が瓶や缶をリサイクル

ゲンシュ・プライセさんは当初、自分のためにリサイクルを行っていました。父親が大学の学費を貯めるのにいい方法だと教えてくれたからです。

しかし、彼はもっと壮大なアイデアを思いつきました。“ハワイの学生たちが大学入学の夢を実現できるように、何千本の瓶や缶をリサイクルしてはどうだろう。そうすれば、より多くの地域の家庭や、世代を超えて多くの人々を助けることができる!”と。

オアフ島に住む13歳の彼は、3年前に“Bottles4College”を立ち上げました。目標は、年間200万から400万本の缶とボトルを回収してリサイクルし、最大2人の学生の大学授業料に充てることです。

プライセさんは、このプロジェクトがコロナウイルスの大流行時に“支持を得た”と語っています。

「このプロジェクトはパンデミックの中に、現地の人たち、特に子どもたちに希望を与えることができました」

この活動は同時に環境を守り、島をきれいに保つことにもつながっています。

母親のマリア・プライスさんは、

「息子は海岸や公園、リトルリーグの試合会場に行って、一人一人に飲み物が飲み終わっているかを聞きました」

彼は飲み終わっている方の瓶や缶を集め、両親と共に分別していきました。

それ以来、10万本以上の瓶や缶を集め、また、ミリラニ・ウカ小学校やクアロア・ランチ自然保護区、彼が通うS.W.キング中学校などに回収場を設置しました。

「ハワイは生活費がとても高いです。コロナ禍はそれをさらに厳しくしました」

とブライセさんは語ります。

「自分の力で大学へ行けない学生たちに、進学できる道を与えてあげたいです」

“Bottles4College”は、教育、環境、コミュニティ、ライフスタイルの4つの柱を基本としています。”

「私たちはリサイクルすることで環境に貢献しています。教育の面では、私たちが学生たちに奨学金を提供し、彼らに良い教育を受けたいと言う気持ちを感じさせることができます。こうしたことで、コミュニティを一つにまとめルことができ、ライフスタイルになります」

もうすぐ中学2年生になる彼は、映画監督志望で、自身の仕事を紹介するドキュメンタリー映像も制作しました。また、YouTubeでは、缶やビンの分別方法、リサイクル方法などの動画を投稿しています。

「なりたい自分になるには、まだ少し時間がかかりますが、間違いなくワクワクしています。一缶、一瓶が大事なんです。学校では”自分にしてもらいたいことはほかの人にも同じようにしよう“と教わっています。他の人の気持ちを思いやることが難しいコロナ禍でこの言葉を受けたこともあり、行動しているのだと思います」

ソース:https://www.khon2.com/local-news/13-year-old-hawaii-kid-recycles-bottles-and-cans-to-help-students-reach-college/